会社勤めをしていると、いずれはやってくる退職。
わたしは、2021年9月に退職予定ですが、9月の最後の給料明細を見て手取り額がやけに少ないことに気付きました。
数字を確認すると、厚生年金保険料と健康保険料が通常月の2倍引去りされていました。
調べてみると、退職日を月末にすると社会保険料がいつもの2倍になるようです。
退職を控えた方への情報として、同様の失敗をなされない様に情報として纏めます。
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わたしが退職日を月末にした訳
わたしは最終出勤日を2021年9月の最終日、9月30日としました。
理由は、2つ。
・有給休暇もたっぷり残っており、休暇も消化しないともったいないと思った事。
・仕事の引継ぎ時間が十分にとれておらず、少しでも時間を確保したかった事。
が背景に有ります。
ところがこの退職日が月末であると、社会保険料を2倍支払う事になるということを、給料明細を受け取ってから知りました。
月末が退職日だと社会保険料がいつもの2倍になる訳?
わたしは会社勤めをしていたので、社会保険は厚生年金保険料を支払っていました。
調べてみると、厚生年金保険は就職した日が加入日で、退職した翌日が資格喪失日との事です。
また、厚生年金保険料は資格を喪失した日の前月まで発生するとの事です。
(『この喪失した日の前月まで』というのが、ポイントです)
厚生年金保険法 第84条には、
事業主は、被保険者に対して通貨をもつて報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所又は船舶に使用されなくなつた場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
と書かれています。
つまり、わたしの場合は10月1日が資格喪失日で、その前月の9月分まで、通常の8月分の保険料と共に厚生年金保険料を支払ったことになります。
まさか、退職月の大切な給料から厚生年金保険料を2倍で引かれるとは夢にも思っていなかった為、かなりショッキングな出来事です。
社会保険料は日割りで計算されない保険料との事なので、退職日を最終日より前にする事で社会保険料の支払いをセーブ出来るのであれば、調整するべきだと思います。
わたしがこの制度を事前に知っていて退職日を9月29日にしていたと仮定すると、厚生年金保険の資格喪失日は、9月30日となります。
つまり、『厚生年金保険料は資格を喪失した日の前月まで発生する』ので、9月の前月である8月まで社会保険料が発生した事となり、9月分を支払わずに済んだ事になります。
退職日を月末にすると厚生年金保険料は2か月分支払う事になる。
月末が退職日だと健康保険料がいつもの2倍になる訳?
同様に健康保険料も2か月分差し引かれていました。
調べてみると、理由は社会保険料と同じ様です。
健康保険法 第167条に
事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
と、書かれています。
よって月末の9月30日退職としたため、本来なら10月の給与で支払われるべき健康保険料を9月の給与から引去りされたという事になります。
まとめ
退職金を含めた最後の給料は、今後の生活費の一端をなす大切なお金です。
将来の年金と共に少しでも節約して長く活かしていきたいところに、いきなり予想外のマイナスとなりました。
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験勉強をしていても、この事は出てきませんでした。
かなり高い授業料とはなりましたが、今後に役立て行きたいと思います。
また、この記事を目にされた今後の退職予定者の方のお役に立てば幸いです。